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ときわの広場

    SIRSってなんだろう

    「サーズ」という言葉を聞いたら何を思い浮かべますか?最近は特に、コロナウイルスの一種のSARSウイルスのことを考える人が多いと思います。この「サーズ」は、Severe Acute Respiratory Syndrome(=重症急性呼吸器症候群)のことですが、今回のタイトルのサーズはSARSでなくSIRSです。
    「SIRS」はSystemic Inflammatory Response Syndrome(=全身性炎症反応症候群)ということばの頭文字をとったもので、SARSとはまったく別ものです。
    日本人の私にとっては、カタカナ発音で「サーズ」といってしまうのでどっちのことか音だけで言い分けることができません… 😥
    日常会話で使うシチュエーションはあまりないですが、いざ診察室での説明で先生から「サーズ」という言葉が出てきたら、「え?え?あのウイルス?」と勘違いしたまま聞いて余計な混乱をしてしまうかもしれません。

    さて、SIRSとは簡単にいうと、感染症や外傷などの侵襲に対して体が炎症反応を起こしている状態のことです。ダメージに対する防御反応として「炎症性サイトカイン」を放出し、熱が出たり脈や呼吸が速くなったり、白血球が増加したりします。しかし過剰な炎症性サイトカインによって様々な臓器に障害が出てきたり(多臓器不全)、さらに今度はそれを逆に戻そうと「抗炎症性サイトカイン」が過剰になって(CARS=代償性抗炎症反応症候群といいます)免疫が弱くなってしまったり、と重篤な状況へと進んでしまいます。

    SIRSは、早期の集中治療で多臓器不全を阻止するため「敗血症」の診断基準として提唱されてきました。体温、心拍数、呼吸数、白血球数というシンプルな評価項目です。(…と、何年か前の生理学では習ったのですが、2016年に発表された国際コンセンサスでは敗血症の定義にSIRSの基準は使われなくなっています。)ただ、医療においてSIRSの病態の理解が大事であることに変わりはありません 😛

    新しい病気が見つかったり薬が開発されたりするだけでなく、医療用語の定義もより適正なものへと時代と共に変化していくので、私たちも常にアンテナをはりながら正しく理解していかなきゃいけないですね 🙂

    今年は多くの学会が中止になってしまいましたが、オンラインセミナーなどを利用して病院スタッフみんなでブラッシュアップ⤴︎していきたいと思います 😉

    診察時、病状を正確に伝えるために、聞き慣れない用語が出たり難しい説明になることもあるかもしれませんが、そんなとき「?」の表情を察知して、獣医師と飼い主さんとの会話の架け橋となれる看護師でありたいと思います… 🙂

    動物看護師 赤堀

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