当院の犬の診療について

愛犬との幸せな生活を目指して、トータル医療ケアを行っています。動物と人の関係性や背景を大切にし、動物福祉的観点と飼い主さんの立場に立つことで、病気と不安が「なくなるように」満足いく安心の診療を心がけています。細胞療法や外科治療、様々な薬はそのためのツールとして考えております。
ときわの広場(ブログ)犬の診療について
診療内容
健康診断

当院では健康推進科を設け、年1回以上の健康診断検診を推奨しています。春のフィラリア検診の時以外でも、通年で年齢に応じたコースを設定しておりますので、ご希望の方はお電話にてご予約をお願いいたします。
わんちゃんの予防医療(PDF)予防
感染症とワクチンについて

ウイルスや細菌などによる感染症を予防するため、ワクチン接種が重要です。ワクチン接種時期は、ワクチネーションプログラムに沿った接種が推奨されます。狂犬病ワクチンは法律により年1回の接種が義務づけられています。
ワクチンで予防可能な感染症には狂犬病のほか、ジステンパー、犬伝染性肝炎、犬パルボウイルス感染症、犬パラインフルエンザ、犬アデノウイルス2型感染症、レプトスピラ病、コロナウイルス感染症があります。当院ではこれらの混合ワクチンを用意しています。獣医師にご相談ください。
当院で予防できる感染症・感染源
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フィラリア症
フィラリアは蚊によって媒介され、心臓に寄生する虫で、犬にとって恐ろしい病気のひとつです。月1回の内服薬で予防することが出来ます。予防薬は蚊から移された子虫をターゲットにしているので、蚊がでなくなってからもうひと月、薬を継続する必要があります。
万一フィラリア症にかかっている犬にいきなり予防薬を与えるとショックを起こすことがあるため、毎年蚊の出る季節の前にはフィラリアに感染していないか血液検査をする必要があります。
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ノミ・ダニ
ノミやダニは皮膚にかゆみや炎症を起こさせるだけでなく、条虫や原虫症を媒介し、時に人間にも感染する恐ろしい病気を媒介することもあります。月1回の内服薬や、スポットオン(滴下)タイプの予防薬があります。
飼育相談

犬にはたくさんの品種があります。それぞれの祖先は同じとされますが、改良を重ねたことで、特異性の高い品種が存在し行動原理や疾病傾向にも特徴が表れます。飼育するにあたり、それぞれの特性を理解し、目の前にいる犬種を理解することが大切です。
病院に相談するのは大げさと思われず、犬を飼い始める前から、実際に困っている事や、しつけに関するお悩み事、食事に何を選べばよいかまで、お悩み事があれば、解決に向かうよう、飼育アドバイスをさせていただきます。
臨床検査と診断

体調が芳しくなく、病気の可能性があり、症状を抑えるだけの治療では不十分と判断されれば、ご相談の上で臨床検査を行います。目的は臨床検査によって客観的情報を得、原因究明と病態を把握することで、的確な診断と治療につなげられることです。また、病態の経過を診るにあたっても、臨床検査を行うことがあります。
外科手術と避妊去勢相談

様々な病態に対して、チームワークのとれた外科治療で対応できるよう力をいれております。命を預かる外科分野は、安全を追求しても追求しすぎることはありません。充実した設備は出血を少なくさせるとともに、手術時間を短縮させ、動物の手術における安全性と体への負担を軽減させます。また、粘着性滅菌シートを用い、手術合併症である感染リスクに対して慎重を期しています。
去勢・避妊手術は、望まない妊娠を防ぐだけでなく、乳腺腫瘍や子宮の病気、前立腺肥大、睾丸の腫瘍などの発症を抑えられる他にも、逃亡や尿マーキング、攻撃性などに対する改善のメリットも望めます。子犬を産ませる予定がなければ、生後6〜10ヶ月の間に去勢・避妊手術を受けることをおすすめします。
当院では事前診察の上、日帰り〜1泊入院で手術が可能です。費用などの詳細はお問い合わせください。
犬の避妊去勢手術(PDF)痛みの管理について
当院では手術をうける動物に対してマルチモーダル鎮痛を行っております。これは高容量単剤に頼った鎮痛管理よりも安全で効果的な多剤併用鎮痛管理のことです。痛みによって促される痛覚過敏は動物のストレスを増強させますので、去勢避妊手術においても、痛みの少ない外科管理を目指します。
リハビリについて
長期入院や外科治療の際にはリハビリが大切です。退院後、いつもどおりにすごしてもらうため、当院では術後にリハビリを行っております。術後すぐからアイシングによる患部の疼痛緩和ケアを行い、筋力維持を目指す場合は、バランスボールなどを用いたトレーニングによって動物も楽しくリハビリできるように実践しております。
犬の外科手術実績
神経外科 | 椎間板ヘルニア手術 |
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整形外科 | 橈尺骨骨折整復術、骨盤骨折整復術、前十字靭帯断裂整復術、股関節脱臼整復手術など |
腫瘍科 | 体表悪性腫瘍切除術、脾臓腫瘍摘出術、副腎腫瘍摘出術、肝臓腫瘍摘出術など |
消化器科 | 胃拡張胃捻転整復術、胃内異物摘出術、腸閉塞手術、胆嚢切除術、門脈体循環シャント手術、生検手術、会陰ヘルニア整復手術など |
泌尿 生殖器科 |
腎生検、去勢、避妊手術、子宮蓄膿症手術、子宮悪性腫瘍摘出術、卵巣腫瘍摘出術、乳腺腫瘍手術など |
呼吸器科 | 鼻孔拡張術、軟口蓋過長症手術 |
眼科 | 眼瞼腫瘤切除術、第三眼瞼突出(チェリーアイ)整復手術など |
歯科 | 外科的犬歯矯正術、多根歯分割抜歯術、口鼻フィステル手術、乳歯抜歯術、顎嚢胞摘出術など |
再生医療科 | 大腿骨頭壊死症の骨温存的幹細胞療法 骨癒合遅延に対する幹細胞療法、悪性腫瘍に対する免疫細胞療法など |
外科入院の流れ
手術は完全予約制で行っております。避妊去勢など予定手術の際には手術前に一度診察にいらしてください。その際に体調確認、手術説明、日程の設定を行います。ただし緊急手術が必要な際にはこの限りではなく、外来診察後そのまま入院手術になることもございます。
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Step01
診察
手術当日は体調確認のため、診察を受けていただきますので、診察のご予約が必要です。
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Step02
手術同意書のご署名
日常行っている号令や排泄スタイル、食事内容などを院内でも実施できるよう担当者と確認したのち、手術同意書にご署名いただき、飼い主様にはお帰りいただきます。
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Step03
検査・処置
動物をお預かり後、必要な検査や処置を行い手術に備えます。
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Step04
手術
手術が終了次第、担当しました獣医師よりご連絡させていただきます。ご連絡がつくようにお願いいたします。
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Step05
面会(緊急手術の場合)
緊急手術の場合は手術後にご面会時間を設定し、手術の説明や経過、今後の治療計画や退院のメドなどをご説明させていただきます。
入院について
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入院中の面会について
診療時間内でお願いいたします。事前に時間を病院に伝達していただけますと、スムーズです。
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退院について
ご自宅でいつもどおりに管理できることが目標となります。詳しくは担当の獣医師にご確認ください。整形外科、神経外科の入院では、1週間以上の長期の入院が必要な場合もございます。
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費用について
予めお見積もり額をお伝えすることもできます。入院、手術に関わる費用は全額実費で退院時にお支払いいただきます。アニコムやアイペットなどの動物保険をご利用の際には、保険証券をお持ちいただきますようお願い申し上げます。なお、クレジットカード払いにも対応しております。
ご来院時にお願いしていること
- 皆様に安全に病院をご利用いただくため、キャリーケースに入れるか、リードをつけてお連れください。
- 症状によっては、糞便や尿を持参していただく場合もございます。
- 当院はアニコム損害保険(株)のどうぶつ健保、アイペット損害保険(株)のペット保険の窓口精算が可能です。受付時に保険証をご提示ください。その他の動物保険にご加入の場合もお申し出ください。