院長のつぶやき
短頭種犬の悩み事
こんにちは。岡村です。
めっきり寒くなり、朝晩は長袖が欠かせませんね。
涼しくなったので、少し時期はずれですが、
久しぶりにわんちゃんのお話です。
短頭種といえば、ブルドッグやペキニーズ、パグなど、いわゆるぺちゃ顔の子達です。
この子達に、はまる人は、はまります。多頭飼育も珍しくありません。
ところが、彼・彼女らは暑い季節が悩ましい
ハッハッと荒い息づかいでいかにも暑そうに過ごしています。
夜はいびきをかいて寝て、お散歩に行く時間も暑くない時間を選んで
と飼い主さんの苦労は耐えませんが、かわいいあの子達のためならと頑張っておられます
チワワさんなんかでもよくある相談で、フガフガ言うことも関係ありますが、
息の通り道が、喉の入り口の部分でせまくなっていたり、閉塞気味だったりで、おこってしまう現象があります。
軟口蓋過長症や、外鼻孔狭窄症などによって起こるこの現象は、
進行してしまった場合は少し怖いことになります。
こういったケースでは気道を広げる呼吸筋が、日頃から頑張っているため、
頑張り度がそのまま、筋肉の負担になり、疲弊してしまうことがあるのです。
咽頭虚脱や喉頭虚脱といった、「もう気道を広げられない!!」と悲鳴をあげることになり、
こうなってしまうと、上部気道閉塞症に至り、睡眠時無呼吸症候群などを発症すると言われています。
また、消化器症状を伴うことも多く、頻回の泡の嘔吐を伴います。また、むせます。
いくら血液検査をしても、エックス線をとっても、エコーをみても、
どこも悪い所がみつからない場合は、喉をチェックする必要があります。
治療法は短期的には内科治療が比較的ききますが、
外科治療によって、伸びすぎてたるんだ軟口蓋を正常にまで切除することや外鼻孔を広げる
などの処置を複数組み合わせることが必要といわれています。
手術適期なども議論されており、気になる飼い主さんは動物病院で詳しいお話を聞いてくださいね