犬の症例犬の診療
整形外科5 犬の前肢骨折
こんにちは、岡村です。
今日はしつけ教室がお休みでしたので、
引き続きつぶやいてみます。
以前も書きました。違う子でもう一度改めて再登場です。
整形外科のお話です。
骨折は、どんなに医療が進んでも、今後なくなることはない疾患です。
われわれとしては、それが事故や外傷などによる骨折なのか
骨腫瘍などの存在による病的骨折なのかを見極めなくてはいけません。
ウサギさんでは意外と病的骨折も多くみられます
特に若いわんちゃんでは、飛び降りたり、落ちたりして骨折することが多く、
前腕部と膝の骨折が多い気がします。
前回のテーマである脱臼も跛行の鑑別診断する必要があります。
こういった突然の跛行では、骨の詳細をみるのにエックス線撮影が効果的です
どこでどのような折れ方で、それは何カ所かを診ます。
患部以外の肢全体を追加撮影し、ここを治せば脚がなおるという治療プランを練って、
患部に、安定した固定を数週間にわたっておこなうことが治癒に導いてくれます。
ギプスや、プレート固定、創外固定、髄内ピンなどの方法を用いて治療します
創外固定は、血流障害の程度が軽く、好んで用いています。
ピンがささっている姿は、見た目としてあまりよくないですが
ギプス固定する必要もないため、脚を早くから使用できることも特徴です。
そして、骨がつながるに従って、徐々にピンを減らして骨への負荷を増やしていきます。
うれしくてぴょんぴょんカチャカチャする愛嬌たっぷりの小型犬さんが、
折れてしまって、来院する印象です
愛嬌ある子ほどに、日常生活にトレーニングをいれたり、環境整備するなどで
わんちゃんの感情行動をコントロールできると、この疾病は減るかもしれませんね