犬の診療
あたらしい予防のカタチ〜2023わんちゃんの健診案内〜
フィラリア予防の季節が始まります。
皆様により良い動物医療サービスを提供できるよう、当院で考えるワクチン、フィラリア予防、健康診断についての新しい方針をお知らせします。
尚、当院ホームページ内過去の記事にはまだ情報が更新されていない部分があり、健診コースの内容など、リニューアルされて変わっているものもあります。混乱を招きご迷惑をおかけしますが、詳しくは来院時にお尋ねください。
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今まで、4月前後はフィラリア予防を始める時期として、フィラリア検査と、それと同時の健康診断をすすめてまいりました。
これは、
・フィラリア予防薬の投薬前には、感染がないかを調べることが必要(陽性の場合のリスク回避)
・採血の機会に血液検査を一緒にできる
という目的です。
しかし、
・1年を通して毎月欠かさず投薬をしていれば感染リスクは低く、毎年のフィラリア検査は必要ない
・フィラリア予防薬の成分はその他の寄生虫(消化管内寄生虫など)の駆虫もできる
・ノミやダニは冬でも暖かい室内で生息している
以上から、蚊のいる時期(5〜12月)だけでなく、フィラリア・ノミダニ予防薬を1年中投与することを推奨します。
これに伴い、
・フィラリア予防前の混雑シーズンの健診を回避できる
・フィラリア検査をする必要がなくとも、年に1回以上は健康診断を推奨(高齢期では半年に1回)
・毎年、お誕生日の月に健診を受けるのもおすすめ
・混合ワクチン(コアワクチン)を打つ必要があるか、健診の際に抗体価を調べることも可
(トリミングやドッグランなどを利用するわんちゃんは、毎年のワクチン接種をおすすめします)
毎年検査することも、より安心につながりますので、フィラリア検査を否定するものではありません
(飲ませ忘れや、飲ませたつもりが吐き出していたといった場合の感染リスクもあります)
つまり…
・フィラリア・ノミ・ダニ予防を1年中しよう!
・フィラリア検査に関わらず、毎年1回の健康診断をしよう!(お誕生日健診がおすすめ)
・混合ワクチンはそれぞれの生活環境によって接種or抗体価測定を選ぼう(抗体検査は健診時に可能)
※現在、年中投与をしていないわんちゃん、去年に未投薬の月があるわんちゃんは、今年(2023年度)のフィラリア予防を始める前に検査が必要です。その後、年中投与&お誕生日健診をおすすめします!
わんちゃんの年齢、体調、生活環境によって考慮すべきことはそれぞれ違います。
皆様が安心してわんライフを送れるよう、オーダーメイドな健診、確実な感染症予防を、わかりやすく利用しやすいカタチで提供できるよう、当院では努めてまいります。
健診コースの案内、ワクチンやフィラリア予防についてはこちらもご覧ください。
わんちゃんの健診・予防について2023(PDF)
ご不明点は診察時にご相談ください。
健診のご予約はお電話で→072-493-6710