ときわの広場

新型コロナウイルスのこと

動物看護師のつぶやき

現在世界中で深刻な問題となっている新型コロナウイルスについて、皆様も心配や不安、疑問をお持ちのことと思います。特に動物病院では「ペットにもうつるの?」といった質問をされることも多く、獣医療に従事する私達にとっても、日々刻々と変わる状況や情報に適切に対応していく必要があります。

中国では動物が感染を広げるという噂が出回り、犬や猫が高層階から投げ落として捨てられている、というショッキングな海外ゴシップを目にしました。そのニュースの信憑性も定かではないですが、そのような不確実な情報によって飼い主の皆様が混乱してしまわないよう、情報を発信する側として、今回のブログを書かせてもらいます。

WSAVA(世界小動物獣医師会)は、犬や猫から新型コロナウイルスに感染する可能性は非常に低いので、ご家族がパニックにならないよう獣医師が伝えるようにと呼びかけています。

日々変化している状況下ですので、現時点(2020年2月16日)の情報としてお読み頂けたらと思います。

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①WSAVAの科学委員会とOne health委員会が獣医師への助言として出した文書を和訳して要約しました。↓↓

「新型コロナウイルスとコンパニオンアニマル-獣医師へのアドバイス-」

・中国における肺炎の発生は、新型コロナウイルス(2019-nCoV)が公衆衛生上のリスクとして世界的に懸念されている

・家族や医療従事者への感染確認から、人から人へ広がることが明らかとなった

・流行の起源は武漢華南海鮮市場に関連していると考えられているが、特定の動物がウイルスの保有者であるとの証拠はまだなく、調査は進行中

・通常、アルファとベータコロナウイルスが哺乳類に感染、ガンマとデルタコロナウイルスは鳥類や魚類に感染

・犬コロナウイルスや猫コロナウイルスはアルファコロナウイルスに属する

・今回の新型コロナウイルスはベータコロナウイルスに属する(既知のベータコロナウイルスはその他SARS、MERSを含む6種)

・ここ数週間で原因ウイルスの特定や分離、診断ツールの開発は急速に進展しているが、まだわからない重要な疑問も多くある

<よくある質問と回答>

Q:自分や病院スタッフを守るにはどうしたらよい?

A:CDCのサイトを参照してくださいhttps://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/about/prevention-treatment.html

Q:新型コロナウイルスはペットや家畜に感染しますか?

A:現在、ペットや家畜が感染したり、感染源になっているという証拠はありません。急速な進展をしている状況下なので、情報が入り次第アップデートします。

Q:自分が病気の場合、ペットや動物との接触は避けた方が良い?

A:病気の時はペットや他の動物達を扱うのはやめましょう。新型コロナウルスがペットに感染した報告はありませんが、いくつかのタイプのウイルスは動物に病気を起こしますし、動物と人の間で感染する可能性はあります。詳細がわかるまでは動物との接触を避けマスクをつけてください。

Q:新型コロナウイルスにかかった人が近くにいる場合に、ペットが病気になったらどうしたら良い?

A:まず獣医に電話をして、ペットが新型コロナウイルスにかかった人と接触した可能性があることを伝えてください。病院スタッフと話す前に動物を連れて行かないでください。

Q:病気の人とペットが接触した場合、ペットが他の人に病気を広めることがありますか?

A:動物たちがこの新型ウイルスに感染したり発症する可能性はまだわかっていません。感染源になるという情報も今のところありません。日々変化している状況です、情報が入り次第更新します。

Q:このウイルスに感染した人と接触したペットに関して懸念されることは?

A:人から人への広がりは主に咳やくしゃみを介すると考えられていますが、現時点ではどのくらい簡単に、持続的に広がっていくかは不明です。犬や猫が新型コロナウイルスにかかる可能性があるというデータはこれまでにありません。

Q:このウイルスが流行している地域の動物に対してどうすべきですか?

A:現在、ペットや家畜がこのウイルスに感染しているという情報はありません。いくつかのタイプのコロナウイルスは動物に病気を起こす可能性があるので、詳細がわかるまでは動物との接触を避けマスクをつけてください。新型コロナウイルス感染が診断された人はペットを守るためにもぺットには近づかないようにしてください。

Q:獣医師は、新型コロナウイルス感染予防のために犬コロナウイルスのワクチンを開始すべきですか?

A:市販されている犬コロナウイルスのワクチンは腸内感染防御を目的としていて、呼吸器感染症に対する認可は下りていません。新型コロナウイルスに何らかの防御効果があるかもしれないというワクチンの使い方を獣医師は絶対してはいけません。

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②こちらはWHO(世界保健機関)が一般向けに「Myth-busters(都市伝説バスターズ)」の中であげている画像です。

<和訳>

現在、コンパニオンアニマル(犬や猫などのペット)が新型コロナウイルスに感染するという科学的根拠はありません。

しかし、ペットと触れ合った後に石鹸と水で手を洗うことは常に推奨されます。

手洗いは、ペットと人を行き来する可能性のある大腸菌やサルモネラ菌などの様々な一般細菌から守ります。

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<参照>

https://wsava.org/wp-content/uploads/2020/02/nCOV_WSAVA-Advisory-Document-final-05.02.2020.pdf

https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019/advice-for-public/myth-busters

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まだ不安が続く状況下ではありますが、冷静に、人もペットも日頃から様々な病気の予防を心がけておきましょう。

一日も早い終息を願います。

ときわ動物病院 動物看護師 赤堀

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