ときわの広場

ウサギ専門診療科2 仔ウサギの下痢

うさぎの診療うさぎ専門診療科

こんにちは、岡村です。

初めてウサギさんを家に迎える仔ウサギの飼い主さんは、
おうちにきたばっかりで、突然ウサギの軟便を目にするとあたかも、
この状態はそんなに異常ではないというような錯覚をしてしまうこともあります
軟便を盲腸便かと勘違いして、動物病院に相談にいくべきなのかどうかも判断がつかないのかもしれません。
しかし、仔ウサギの下痢は様子をみずに即診察を必要とする疾患であることを知っていてください
元気もないし、なんだかおかしいという直感が大切です。
慣れた人なら、表情をみればすぐに不調に気づきます。

ウサギさんのお腹はとても大きく、中でも、
食物を貯留させたり発酵させたりする盲腸が物理的にも機能的にも
大きいことがわんちゃんや猫ちゃんと大きく違う所です。
また、食糞をすることからも、消化器官はウサギの成長にとって、
とても大切な機能を果たしているとわかります必要だから糞を食べるのです。
このため、もし、離乳期の仔ウサギたちの消化器に異常があれば、
たちまちに弱っていく事は容易に想像できます。

仔ウサギは、胃のpHが弱酸性で過ごす時期が他の動物と比べて長いことがわかっています。
繊維、タンパク質、炭水化物をミルク以外の自然産物のみから得ようとするには、
pHが強酸になるまで下がる必要があり、だいたい7週齢以降と考えてよいでしょう。
このpHの強酸化と、正常細菌叢の形成は密接に関わっています。
細菌には至適pHがあり、違うpH環境では増殖できません。
弱酸のpH環境で、環境変化などのストレスも引き金となり、
悪玉細菌たちが増殖した結果、腸管毒素が産生され、
仔ウサギを弱らせてしまいます。クロストリジウム性腸炎などがそうです。
また、コクシジウムなど原虫に属する寄生虫の存在も悪い結果につながります
下痢、脱水を繰り返させ、腹痛を伴い、そして仔ウサギたちは弱ってしまうのです。
これらの疾患によって衰弱状態にまでなってしまった仔たちの救命率は残念ながら、
けして高くありません

とてもかわいいレッキーちゃん手をペロペロ舐めてくれます。

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しかし、こんな小さな仔も生命の危機をさまようような辛い体験をしています
適切に保温、補液、哺乳、抗生物質療法などの治療と検査を行うことも大切なのですが、
何よりもこの仔の生命力には感動しました
しんどい時の様子をwebに載せるのもかわいそうなのですが、飼い主さんから許可を得られたので、
状態の悪い仔ウサギさんの様子の参考にしてください。
被毛がパサつき、眼が輝きを失い、奥にひっこみます。
この状態はとてもほっとけず、危険です
改めて飼い主さんに感謝いたします

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病院のお花も新たになりました。
オレンジの花は不死鳥をイメージしたお花らしいです。
縁起よいものを用意してくださったお花屋さんにも感謝です。

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ときわ動物病院
ウサギ専門診療科
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